日本は世界でも有数の地震大国です。プレートが複雑にぶつかる地形のため、いつどこで大地震が起きても不思議ではありません。1995年の阪神・淡路大震災や2011年の東日本大震災では、通勤・通学中や移動中に地震に遭遇した人が多く、道路の寸断や長時間の車中滞在を余儀なくされました。運転中に地震に遭う可能性は決して低くないため、事前の心構えと準備が重要です。
車を運転中に地震が起きたらどうする?
以下は運転中に強い揺れを感じた際の基本的な行動です。焦らず冷静に対処することが命を守る第一歩になります。
① 揺れを感じたらハザードランプを点け、ゆっくり減速
強い揺れを感じたら急ブレーキは避け、まずはできるだけゆっくりと減速します。ハザードランプを点けることで後続車へ停車の合図を送り、追突のリスクを下げられます。
② 道路の左側に停車
中央や交差点で停まらず、できるだけ左側(路肩)に寄せて停車します。路上の中央で止まると緊急車両の通行の妨げになる可能性があるため注意してください。
③ 揺れが収まるまで車内で待機
強い揺れが続いている間に車外に出るのは危険です。電柱や看板、建物のガラスが落下する恐れがあるため、シートベルトは外さずに頭部を守る姿勢をとりましょう。窓ガラスから距離をとると安全です。
④ ラジオやスマホで情報収集
停車後はカーラジオやスマートフォンで地震・津波・道路通行止め情報を確認します。沿岸部では津波警報の有無を必ずチェックしてください。
⑤ 避難が必要な場合はキーを残して徒歩で移動
車を放置して避難する場合は、車のキーを付けたままドアをロックせずに離れるのが基本です。災害時に自衛隊や警察などが道路確保のため車を移動する可能性があるためです。
ケース別のワンポイント
高速道路で地震に遭遇したら
可能なら路肩へ寄せ停車します。(緊急車両が本線を通るため)路肩へ停車した場合は、揺れが落ち着いたタイミングで道路外の安全な場所へ避難しましょう。
サービスエリアやパーキングエリアへ入るのが安全ですが、高速道路自体が通行止めになる場合もあるため、ラジオやカーナビの情報を確認して指示に従ってください。
トンネル内で地震に遭遇したら
トンネル内は崩落や二次災害のリスクが高いです。出口の見えない長いトンネルの場合は
落ち着いて停車し、エンジンを切ります。トンネル内には約50m〜500m内に非常口が設置されているので、慌てずに避難しましょう。トンネル内の避難経路や非常電話の位置を確認しておくと安心です。
車に積んでおくと安心な防災グッズ
地震直後は帰宅困難や道路の渋滞で長時間車内で過ごす可能性があります。以下は実際に役立つアイテムと、どのような場面で使うかの目安です。
- 非常食・飲料水
500mlの水を人数分、保存のきく食べ物(カロリーメイト、アルファ米、缶詰など)を用意しておく。夏場は多めに。 - モバイルバッテリー・シガーソケット充電器
スマホは情報収集や連絡手段になるため大容量のモバイルバッテリー、車のシガーソケットで使える充電器があると安心。 - 簡易トイレ
トイレ設備が使えない場合に備えた携帯用トイレ(凝固剤+処理袋)。 - 防寒・遮光グッズ
毛布、アルミシート、サンシェード。寒さや強い日差しから身を守るために役立ちます。 - 懐中電灯&ランタン
夜間や停電時の必須アイテム。手回し発電付きなら電池切れの心配が減ります。 - 簡易救急セット
絆創膏、消毒液、常備薬などの救急用品。怪我の応急処置に。 - 反射ベスト・三角表示板
夜間や視界不良時に自分の存在を周囲へ知らせるために有用です。
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まとめ
大地震は予告なく訪れます。運転中に地震が発生した場合は、まずは自分と同乗者の安全を確保するために落ち着いて行動することが重要です。基本行動のポイントは次のとおりです:
- 揺れを感じたら慌てず減速し、ハザードを点灯。
- 道路の左側に寄せて停車し、揺れが収まるまで車内で待機。
- ラジオやスマホで津波・通行止め情報を確認。
- 避難が必要な場合はキーを付けたままロックせずに離れる。
- 車には非常食・水・モバイルバッテリー・簡易トイレ等を常備しておく。
事前の準備と知識が、いざというときの行動を大きく変えます。自身の安全、家族の安全を守るためにも、車の防災セットを見直してみてください。
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